犬にヨーグルト・納豆・チーズはOK?卵・えびも含めた量と注意点
犬にヨーグルト・納豆・チーズ・卵・えびは、体調に問題がなく、その食品にアレルギーがない犬なら、無糖・無調味や十分な加熱などを守って条件つきで与えられます。量は主食以外のおやつ全体で1日のカロリーの約10%までを目安にし、食品ごとの「ここまで安全に食べられる量」とは分けて考えましょう。持病がある犬や療法食を食べている犬は、与える前に動物病院へ相談してください。
この記事では、冷蔵庫にある5食品の選び方、取り分ける条件、量の計算と食べた後に見ることがわかります。
- ヨーグルトは無糖、納豆はたれ・薬味なし、チーズは脂肪分や塩分の少ないものを選びます。
- 卵は中まで加熱して殻を除き、えびは十分に加熱して頭・殻・尾を除きます。
- 体重別表はカロリーからの換算です。最初はごく少量にとどめ、呼吸異常やぐったりした様子があればすぐ受診します。
| 食材 | 与え方 | 主な注意 |
|---|---|---|
| ヨーグルト | 甘味料を加えていないプレーンを少量 | 乳糖によるお腹の不調、乳製品のアレルギー。キシリトール入りは与えない |
| 納豆 | たれ・からし・ねぎを加える前に取り分ける | 大豆アレルギー、食べすぎ。調味済みや乾燥品は別に確認 |
| チーズ | プレーンで脂肪分・塩分の少ないものを少量 | 種類ごとのカロリー差、乳製品への反応、にんにくなどの混入 |
| 卵 | 白身と黄身を十分に加熱し、殻を除いて細かくする | 生・半熟、味付け、卵アレルギー |
| えび | 十分に加熱し、頭・殻・尾を取り、身を小さくする | 生、殻による窒息・閉塞、揚げ物や味付き料理 |
この表の条件は健康な犬に検討するためのものです。「食べられる食品」と「その犬に必要な食品」は別で、5種類をそろえて与える必要はありません。以下で量と各食品の条件を確認しましょう。
犬にヨーグルト・納豆・チーズ・卵・えびを与える量の目安

5食品の量は、まず1日分のおやつのカロリーを決め、その範囲内で考えます。約10%は、すべてのおやつ・トッピングを合計した割合です。
1日のカロリーから、おやつ全体の枠を求める
WSAVAは間食を1日のカロリーの10%以内とし、主食を置き換えないよう説明しています。AAHAも、栄養の整っていない食品が10%を超えると、主食の栄養バランスを崩し、余分なカロリーにつながるとしています。朝のヨーグルト、散歩中のごほうび、投薬に使うチーズも同じ枠に入れます。WSAVAの間食ガイド、AAHAの栄養リスク要因が根拠です。
体重からの試算には、AAHAのエネルギー計算式を使います。RERは安静時エネルギー要求量、MERは維持エネルギー要求量を表します。
- RER(kcal/日)=70×体重(kg)の0.75乗
- MER(kcal/日)=RER×係数
- この記事では係数1.4を使用。避妊・去勢済み成犬の範囲1.4〜1.6の下限です。
- おやつ全体のカロリー枠=MER×0.10
これは健康で適正な体格の成犬を想定した目安で、体格・運動量・持病で変わります。子犬、妊娠・授乳中、減量中などにはそのまま使わず、動物病院で決めたエネルギー量があればそちらを優先します。AAHAの計算式と係数表
| 計算上の目安 | 3kg | 5kg | 10kg | 20kg |
|---|---|---|---|---|
| MER:1日全体のカロリー | 約223kcal | 約328kcal | 約551kcal | 約927kcal |
| おやつ全体の10%枠 | 約22kcal | 約33kcal | 約55kcal | 約93kcal |
WSAVAのおやつの早見表は、この計算よりさらに少ない値を示しています。迷ったら少なめにしましょう。例えばWSAVAの表では、10kgは47kcal、20kgは79kcalです。
おやつは普段の食事にそのまま上乗せせず、1日全体で調整します。家族で共有する方法は犬のおやつの量は一日どのくらい?ごほうびも含めた管理方法も参考になります。
体重別のグラム数は「10%分に相当する重さ」
次の表は、10%枠を1種類だけに使うと仮定した計算結果です。食品別の安全量・推奨量・初回量ではありません。表の重さを食べきらせないでください。
食品のエネルギーは文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の可食部100g当たりの値を使いました。ヨーグルト56kcal、糸引き納豆184kcal、カッテージチーズ99kcal、ゆで卵134kcal、ゆでたくるまえび116kcalです。商品やえびの種類が違えば、この換算も変わります。
計算式は「重さ(g)=おやつ全体のカロリー枠÷食品100g当たりのkcal×100」です。下表は丸める前のMERから計算し、1g未満を切り捨てています。
| 食品:10%枠に相当する計算上の重さ | 3kg | 5kg | 10kg | 20kg |
|---|---|---|---|---|
| ヨーグルト・全脂無糖 | 39g | 58g | 98g | 165g |
| 糸引き納豆・たれ等を除く | 12g | 17g | 29g | 50g |
| カッテージチーズ | 22g | 33g | 55g | 93g |
| 鶏卵・全卵・ゆで・殻なし | 16g | 24g | 41g | 69g |
| くるまえび・養殖・ゆで・可食部 | 19g | 28g | 47g | 79g |
出典:ヨーグルト、納豆、カッテージチーズ、ゆで卵、くるまえび・ゆで。
5行をすべて足して与える表ではありません。他のおやつを使った日は残りのカロリーで考え、少量でも下痢やかゆみが出るなら与えません。カロリーが低い食品でも、体質に合うとは限らないためです。
初めて与える日は、1種類ずつ試して記録する
VCAは新しいおやつを1種類ずつ、少量から取り入れるよう勧めています。家庭では、次の流れで準備すると変化を記録しやすくなります。
- 1便・食欲・元気が普段どおりの日に、食後も見守れる時間を選びます。
- 2原材料と調理状態を確認し、1種類だけをごく少量取り分けます。表の量から始めないでください。
- 3食べた時刻と量を記録し、直後から当日、翌日以降の便・嘔吐・皮膚の様子を見ます。
- 4軟便、嘔吐、かゆみなどが出たら中止し、体調に不安があれば動物病院へ相談します。
当日と翌日は記録の区切りであり、無症状なら安全と判定できる時間ではありません。食物アレルギーは繰り返し食べた後に現れることもあるため、「前回は平気だった」だけで量を増やさないようにします。VCAの食物アレルギーの解説
呼吸がおかしい、顔が急に腫れる、ぐったりする、倒れるときは、時間を置かず動物病院へ連絡して受診してください。繰り返す嘔吐や下痢、血便も早めの相談が必要です。食品名・原材料・食べた量と時刻・体重を伝えましょう。VCAの緊急時の解説
便の記録については犬が下痢をしたら?受診の目安と病院に伝える便・食事・元気の記録にまとめています。
犬のヨーグルトにおすすめの種類は、甘味料なしのプレーン

ヨーグルトは、砂糖や甘味料を加えていないプレーンを選びます。ただし、無糖でも乳糖は含まれるため、お腹に合わない犬には与えません。
原材料表示では、キシリトールの有無を必ず確認してください。「糖質オフ」などの表側の表示だけで選ばず、加糖品、果物ソース入り、デザート用の製品は今回の候補から外すと判断しやすくなります。AKCも、犬に与えるヨーグルトはプレーンで甘味料を含まないものとしています。AKCのヨーグルトの解説
脂肪分も商品ごとに確かめましょう。低脂肪という表示があっても無糖とは限らず、無糖だから低脂肪とも限りません。犬用の商品を選ぶ場合も、原材料、カロリー、対象年齢、給与方法を見て判断します。
犬のヨーグルトの量は、残ったカロリー枠から考える
例えば、5kgの犬に1日約33kcalのおやつ枠を設定し、ほかのおやつで20kcal使った場合、残りは約13kcalです。全脂無糖56kcal/100gなら「13÷56×100」で約23gに相当しますが、これもカロリーの計算例で、23gを勧める意味ではありません。
実際にはごく少量から試し、容器ごと自由になめさせず、小皿に取り分けて量を把握します。すでにヨーグルトで便が緩くなったことがある犬に、別の商品なら大丈夫だろうと繰り返し試すのは避けましょう。
ヨーグルトを下痢への対処として追加しないでください。便の不調があるときは新しい食品を試さず、普段の食事内容と症状を獣医師に伝えましょう。
犬は納豆を食べていい?たれ・からし・ねぎを入れずに

納豆は、大豆アレルギーなどの問題がない犬に、味付けなしで少量を検討できます。人の納豆ご飯から分けるのではなく、たれ・からし・ねぎを加える前に取り分けます。
納豆は、蒸したり煮たりした大豆を発酵させた食品です。環境省のペットフード・ガイドライン旧版でも、生の豆と豆腐・納豆などの加工食品は区別されています。同じ資料には、豆腐や納豆などはマグネシウムが多いため結石になりやすいという説も記されています。尿路結石の経験がある犬は、先に獣医師へ相談してください。また、消化の問題がないという説明を「どの犬にも不調が起きない」という保証にはしないでください。文部科学省の納豆の説明、環境省ガイドライン旧版の該当箇所
納豆はパック単位でなく、食べる分を量る
糸引き納豆は100g当たり184kcalで、今回の表ではヨーグルトより少ない重さで同じカロリーになります。「健康によさそうだから1パック」と決めず、容器から別の小皿へ出して量を確認しましょう。
必要に応じて粒をつぶすなど、犬が無理なく口にできる形にします。ただし、小さく加工することと、大豆アレルギーがある犬に与えられることは別です。大豆に反応する犬には、発酵食品でも自己判断で与えません。VCAは大豆を犬の食物アレルゲンの一つとして挙げています。VCAの食物アレルギーの解説
人用のおつまみ納豆や乾燥納豆は、原材料と商品のカロリーを別に確認します。上の表は水分を含む糸引き納豆の値なので、乾燥品に同じグラム数を当てはめることはできません。包装にカロリーがなければ、メーカーに確認してから判断しましょう。
納豆を治療や病気の予防のために増やすのではなく、食事に加えるならおやつとして扱います。薬を飲んでいる犬は、食品を追加してよいかも含めて主治医へ確認しておきましょう。
犬のチーズは、脂肪分・塩分と種類の違いを確認

チーズは、乳製品で不調が出ない犬に、プレーンで脂肪分や塩分の少ないものを少量にとどめます。にんにくやねぎ類入りのチーズ、味付けしたチーズ料理は与えません。
AKCは、選択肢としてカッテージチーズなどの脂肪分の少ないものを挙げています。同時に、チーズは食べすぎると体重増加につながり、乳糖への反応が強い犬では少量でも不調が起こり得ると説明しています。AKCのチーズの解説
「ひとかけ」の大きさと商品の表示を確かめる
体重別表はカッテージチーズの99kcal/100gで計算しています。一方、食品成分表のプロセスチーズは313kcal/100gです。同じ10gでも、それぞれ約9.9kcalと31.3kcalになり、重さだけをそろえてもカロリーはそろいません。文部科学省のプロセスチーズの成分値
このため、スライスチーズや粉チーズにカッテージチーズの表を当てはめないでください。商品に「1個当たり」「1枚当たり」の表示がある場合は、実際に使う割合に応じて計算します。チーズを使う人を決め、朝と夜に家族が別々に追加することも防ぎましょう。
チーズは種類名だけでなく、カロリー・脂肪分・食塩相当量を確認して選びます。カッテージチーズでも無塩とは限らないので、製品表示を見ずに量を増やすことは避けてください。塩分や脂肪分の制限を受けている場合は、選んだ商品を獣医師に見せて相談します。
投薬用に包むチーズもおやつの一部です。薬を食べ物と一緒に与えてよいかは処方時の指示に従い、使った分を記録しておくと、見落としを減らせます。
体重が増えてきたら、食品を低脂肪タイプに変えるだけでなく、1日の合計量と体格を見直しましょう。犬の適正体重はどう見る?体重計の数字とボディコンディションで確認方法を紹介しています。
犬の卵は、白身も黄身も加熱して殻を除く

卵は、白身と黄身の両方が十分に固まるまで加熱し、殻を取り除いて与えます。ゆで卵など、塩・油・バターを使わず準備できる形を選びましょう。
ASPCAは、生卵にはサルモネラなどの細菌が含まれ、動物にも人にも害を及ぼす可能性があるとしています。人が生で食べるために買った卵でも、犬には生や半熟で与えない方針にすると、家庭での扱いがわかりやすくなります。ASPCAの生卵に関する注意
1個単位にせず、加熱後の可食部を量る
表の134kcal/100gは、鶏卵の白身と黄身を合わせたゆで卵の値です。殻を除いた後に食べる分を量り、白身だけ・黄身だけの場合に同じ数値を使わないようにします。
「卵1個なら少ない」と考えず、ほかのおやつに使ったカロリーを差し引いて検討してください。量るのは、犬の器に入れる加熱後の卵です。冷ましてから細かくし、初回はその中のごく少量だけにとどめます。
卵焼き、だし巻き卵、マヨネーズ入りの卵サラダは、卵以外の材料も含むため、無調味のゆで卵と同じものとして扱えません。犬の分は人の料理を仕上げる前に別に準備すると、材料の混入を防ぎやすくなります。
殻は、家庭でカルシウムを足す目的で与えないでください。AKCは殻の鋭い部分によるけがの可能性を説明し、利用する場合も獣医師の指導を求めています。また、卵でかゆみや消化器症状が出る犬もいるため、よく加熱したことだけでその犬に合うとは判断できません。AKCの卵の与え方と殻の注意
年末の料理を作るときも、調理台の端に卵料理を置かず、殻や包装はその都度片付けましょう。与える予定のないものを犬が先に食べないよう、調理中の待機場所を決めておくと管理しやすくなります。
犬のえびは、十分に加熱して頭・殻・尾を取り除く

えびは、十分に加熱して頭・殻・尾を除き、身だけを小さくして少量にとどめます。刺身のえびや殻付きのえび、人用の味付けした料理は与えません。
AKCは、生の甲殻類の病原体リスクと、殻による窒息・消化管の閉塞に注意を促しています。蒸すなどしてしっかり火を通し、味付けをせずに準備するのが基本です。AKCのえびの解説
尾の数より、種類と身の重さを見る
体重別表に使ったのは「くるまえび・養殖・ゆで」の可食部です。頭や殻を含む購入時の重さではありません。ブラックタイガーやバナメイエビなど、種類や加工状態が違えば成分値も異なるため、表はそのままの換算には使えません。
えびは大きさに幅があるので、「小型犬なら何尾」と一律に決めず、与える身の重さと商品の情報で考えます。カロリーの枠に収まっても多く食べさせず、ごく少量から様子を見てください。
殻だけでなく、尾の先や頭、脚も残さないよう確認します。取り除いた部分は犬の届かないごみ箱へ入れ、調理台の下に落ちていないかも見ておきましょう。冷めた身を犬の口に合う大きさに分け、見守りながら与えます。
えびフライ・天ぷら・ガーリックシュリンプ・えびのうま煮は、今回の「無調味で加熱した身」とは条件が違います。特ににんにく入りは避け、ソースや煮汁が付いた料理から身だけを抜いて与えることもしないでください。危険な材料の確認には犬が食べてはいけないもの|誤食を防ぐ食品管理と緊急時の連絡を使えます。
年末の食卓では、犬の分を先に決めておく
12月の集まりや年末の食事では、来客にも「犬の食べ物は飼い主が用意した分だけ」と伝えておきましょう。犬が見ているからとその場で取り分けず、事前に決めた小皿を使うと、量と材料を共有しやすくなります。
すでに人の料理を食べた場合は、残りの料理と包装を確保して原材料を確認します。キシリトールやねぎ類など有害な材料を含む場合、または何を食べたかわからず体調も気になる場合は、自己判断で待たず動物病院へ連絡してください。食べ物が原因かどうかを家で決めつけず、症状と時間の経過を伝えます。
まとめ
- ヨーグルトは甘味料なし、納豆はたれ・薬味なし、チーズは脂肪分・塩分を確認して少量にします。
- 卵は中まで加熱して殻を除き、えびは加熱後の身だけを小さくして与えます。
- おやつ全体で1日のカロリーの約10%まで。体重別のグラム表は安全量や推奨量ではありません。
- 初回は1種類ずつごく少量から。持病・療法食中は事前に相談し、呼吸異常やぐったりした様子があればすぐ受診します。

愛犬と過ごす、食事と遊びの時間へ
わんわん秘密基地は、群馬県で2027年のプレオープンを目指して開発中です。フードやドッグランなど、犬と人が一緒に過ごせる場所を計画しています。現在は未開業です。これからの施設づくりは公式サイトでご覧いただけます。
よくある質問
Qヨーグルトを犬に毎日与えてもよいですか?+
毎日与える必要はありません。与える場合も体調と原材料を確認し、ほかのおやつやトッピングと合わせて1日のカロリーの約10%以内に収め、合わない様子があれば中止します。
Q犬用ヨーグルトなら、どの犬にも合いますか?+
犬用という表示だけで、その犬に合うとは判断できません。原材料・カロリー・対象年齢を確認し、乳製品で不調が出た犬や持病のある犬は、購入前に獣医師へ相談してください。
Q納豆は発酵しているので、大豆アレルギーがあっても食べられますか?+
大豆アレルギーがある犬に自己判断で与えないでください。発酵していることを、その犬が安全に食べられる根拠にはできません。
Qヨーグルト・納豆・チーズ・卵・えびを少しずつ一緒に試してもよいですか?+
初めての食品は1種類ずつ、ごく少量から試します。同時に複数を加えると不調が出たときに原因を絞りにくく、おやつのカロリーも合算する必要があります。
参考にした情報
この記事を書いた人
わんわん秘密基地 編集部
群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。