食事・栄養初心者向け

犬のおやつの量は一日どのくらい?ごほうびも含めた管理方法

公開日 2026年10月18日読了目安 約8分

犬のおやつの量は、一日に必要な総カロリーの10%以内を目安に、主食と合わせて管理します。ごほうびや食べられる歯みがきガムも合計に含め、愛犬に合う一日の総量は体重・体型・健康状態をもとに獣医師と相談しましょう。

この記事でわかることは、カロリー表示の読み方、条件付きの計算例、家族みんなであげすぎを防ぐ記録のつけ方です。

この記事のポイント
  • おやつの上限は「グラムの割合」ではなく、一日に必要なカロリーから考えます。
  • 主食・ごほうび・ガム・トッピングなど、口に入るものを一日分で合計します。
  • 家族共通の小分け容器と記録表を使い、誰が何を与えたかを共有します。

犬のおやつの量は「一日の総カロリーの10%以内」が目安

小皿のおやつと主食の器を前に待つ茶色のトイプードル

健康で適正な体型の成犬では、主食を含む一日のカロリーのうち、おやつなどを10%以内に収めるのが基本です。10%は毎日使い切る目標ではなく、上限として考えます。

世界小動物獣医師会(WSAVA)は、おやつの量を一日のカロリーの10%以内に抑え、犬ごとの必要量は獣医療チームと確認するよう案内しています。米国動物病院協会(AAHA)も、栄養バランスの整った主食を少なくとも90%とする考え方を示しています。WSAVAのおやつの指針、AAHAの給餌計画

たとえば、一日400kcalが適量と決まった犬なら、おやつの目安は最大40kcalです。主食だけで400kcalを与え、その上に40kcalを足す計算ではありません。おやつは一日の総量に含め、主食とは別枠で上乗せしないようにしましょう。

ここでいうおやつには、市販のビスケットのほか、練習のごほうび、食べられるガム、主食以外のトッピング、薬を包む食品なども含めます。カロリーのあるサプリメントも確認対象です。AAHAの肥満予防ガイドライン

主食を選ぶときは、パッケージの目的表示も見てください。「総合栄養食」は、対象となる成長段階の栄養基準を満たす毎日の食事用です。「間食」はおやつやごほうび用なので、主食と同じ役割として扱わないことが大切です。ペットフード公正取引協議会の表示解説

カロリー表示から、実際に与えるグラム数を計算する

飼い主の手元で小皿に入れたおやつをキッチンスケールで量る様子

おやつのグラム数は、使えるカロリーを、その商品の1g当たりのカロリーで割って求めます。先に「愛犬の一日の必要量」と「商品のカロリー表示」をそろえましょう。

一日の必要量は、今食べている量をそのまま採用するのではなく、適正な体型を保てる量か確かめます。AAHAは、生活段階や活動量から考える必要量と、実際の摂取量を比べ、体重や体型の変化を見て調整するよう勧めています。AAHAの給餌計画

表示の単位をそろえる

袋の「100g当たり」「1個当たり」「1本当たり」を確認します。100g当たりと1個当たりの数字は、そのまま比較できません。カロリー表示が見当たらないときは、見た目から推測せずメーカーに確認しましょう。WSAVAのおやつの指針

次の数値は計算方法を示す仮定で、特定の商品や食材の実測値ではありません。

仮のカロリー表示換算のしかた仮に与える量とカロリー
100g当たり300kcal300÷100=1g当たり3kcal4gなら12kcal
1個当たり2kcal個数を掛ける3個なら6kcal
1本当たり14kcal本数を掛ける1本なら14kcal

「低カロリー」という言葉だけで量を決めず、実際の商品表示に置き換えてください。切り分けて個数が増えても、元の一個分をすべて食べればカロリーの合計は変わりません。

一日400kcalと決まっている場合の算定例

ここでは、健康で適正な体型の成犬について、獣医師と一日400kcalを目安にすると決め、食事制限がなく、使うおやつも適していると確認できた場合を考えます。体重だけから全犬に当てはめる例ではありません。

  1. 1おやつの上限の目安は、400×0.10=40kcalです。
  2. 2上の表の3種類を与える予定なら、12+6+14=32kcalです。
  3. 3主食に配分する分は、400−32=368kcalです。
  4. 4主食が100g当たり360kcalなら、368÷3.6=約102gです。

この条件では、主食約102gとおやつ32kcalで、合計はおよそ400kcalになります。上限の40kcalまで使わないからといって、主食を40kcal分減らす必要はありません。引くのは、その日に与える予定のおやつの分です。

家族別の記録で「少しずつ」の合計を見えるようにする

二人の大人の手元とおやつの小分け容器、そばで待つトイプードル

家族で管理するときは、犬一頭につき一日分を取り分け、与えた人がその場で記録する方法を試してみましょう。一人ずつの上限ではなく、家族全員で合計する一日分を決めます。

AAHAは、一日分のおやつを容器に量り分けることや、家庭内で給餌の方針を共有することを提案しています。AAHAの肥満予防ガイドライン

朝にその日の予定を確認し、散歩用、家での練習用、夜のガムなどを同じ一日分から分けます。持ち歩く分を別の袋へ移すときも、元の袋から追加しないようにします。主食は主食で一日分を量り、同じ場所に記録を置くと確認しやすくなります。

次は、前の計算例を家族で分担した場合の記入見本です。数値はすべて仮定です。

与えた人場面内容・実際に食べた量カロリーおやつの累計
家族A朝の散歩おやつAを4g12kcal12kcal
家族B昼の練習おやつBを3個6kcal18kcal
家族C夜のケア食べられるガムを1本14kcal32kcal

この日はおやつ32kcal、主食は約102gという組み合わせです。実際に使う記録には、日付、商品名、主食の量、食べ残しも書き足してください。「朝の分」「いつものおやつ」だけでは、別の家族が量を確かめられません。

共有メモの冒頭には、「本日のおやつ予定32kcal、主食約102g」のように計画も書きます。予定と実際の量が違ったら、記録を更新して次の担当者へ伝えましょう。与えていない予定分を、食べた分として記録しないことも大切です。

来客がある日は、渡してよいものを一日分から先に用意する方法があります。外で食べた量がわからない場合は「不明」と残し、わかる範囲で商品や大きさを確認してください。数字を合わせるために、食べていないことにしないようにしましょう。

預け先でごほうびを使う予定があれば、種類や量を事前に伝え、帰宅後は与えた量を確認する段取りにします。通園を検討している方は、犬のようちえんとは?しつけ教室との違いと通うメリットを解説も参考にしてください。

ごほうびの回数を確保するには、主食の取り分けも使う

飼い主が手のひらに取り分けた主食を持ち、室内で犬と練習する様子

練習でごほうびを使う日は、いつもの主食の一部を一日分から取り分ける方法があります。食事用と練習用を合わせて、決めた主食の量に収めるのがポイントです。AAHAの肥満予防ガイドライン

前の例なら、主食約102gから10gを練習用に取り分け、残りの約92gを食事として配分します。練習用10gを食べたあとに、食事でも102gを与えると二重に数えることになります。

いつもの総合栄養食を取り分けた分は、栄養の配分上は主食に含めます。市販のおやつなどの32kcalと混同しないよう、記録では「主食から取り分け」と書きましょう。同じポーチを使う場合も、入れる前の量を量っておくと確認できます。

おやつ自体を分ける場合は、愛犬に合う大きさと形で安全に食べられるものを選び、食べている間は見守ってください。ガムなどは製品の対象サイズや与え方も確認し、無理に切り分けて使わないようにします。WSAVAのおやつの指針

ごほうびには、ほめることや一緒に遊ぶことも取り入れられます。AAHAも、食べ物以外の関わりをごほうびに使う方法を紹介しています。AAHAの体重管理の案内

食べ物を使わない遊びの選択肢を増やしたいときは、雨の日の犬の過ごし方|室内遊びと運動不足解消のアイデアも参考にできます。おやつの残りだけを気にするより、愛犬が楽しめる関わり方を家族で用意しておきましょう。

あげすぎが気になったら、記録と体調をもとに相談する

床でくつろぐトイプードルと、そばで食事用の器を片づける飼い主の手元

あげすぎが気になったら、まず主食を含めて何をどれだけ食べたかを確かめます。体重の変化や食欲、便の様子も一緒に伝えると、食事全体を見直す相談につなげやすくなります。

嘔吐や下痢、原因のわからない体重の変化などは、栄養面も含めた評価が必要な要因です。「おやつのせい」と決めつけず、体調に不安があるときは動物病院に相談を。AAHAの栄養上のリスク要因

相談するときは、主食とおやつのパッケージ、カロリー表示、家族の記録を用意しましょう。次のように質問をまとめると、日々の量に落とし込みやすくなります。

  • 今の体重と体型に合う、一日の総カロリーはどのくらいか。
  • 主食を何gにして、おやつを何kcalまでにするか。
  • 毎日使うガムや投薬用の食品を含めてもよいか。
  • 体重や体型を、次はいつ確認すればよいか。

おやつを多く与えた分を、次の食事を丸ごと抜いて調整するのは避けましょう。WSAVAは、おやつで食事を置き換えないよう案内しています。大量に食べた場合や調整方法に迷う場合は、食べた量と時刻を伝えて相談してください。WSAVAのおやつの指針

まとめ

  • 犬のおやつは、一日に必要な総カロリーの10%以内を上限の目安とし、主食と合わせて管理します。
  • ごほうび、食べられるガム、トッピングなども数え、実際に与える分のカロリーから主食との配分を考えます。
  • 一日分を取り分け、誰が何をどれだけ与えたかを家族で共有します。
  • 練習には主食の取り分けも活用し、体調や体重が気になるときは記録を持って動物病院に相談しましょう。

よくある質問

Q犬のおやつは毎日あげてもよいですか?+
A

健康な成犬では、愛犬に適したものを一日の総カロリーに収まる量で与えることが基本です。おやつは10%以内を目安とし、毎日その上限まで与える必要はありません。持病や食事制限がある場合は、種類も含めて獣医師に相談しましょう。

Q犬のおやつは一日何個までですか?+
A

一個のカロリーと愛犬の一日の必要量によって変わるため、共通の個数はありません。おやつに使えるカロリーから、ガムなどほかに与える分を引き、残りを一個当たりのカロリーで割って考えます。

Q主食のドライフードをごほうびに使ってもよいですか?+
A

いつもの主食を一日分から取り分け、ごほうびに使う方法があります。取り分けた分は主食の量に含め、食事の時間に同じ量を追加しないようにします。

Qおやつをあげすぎた日は夕食を抜けばよいですか?+
A

おやつで食事を置き換えたり、自己判断で夕食を丸ごと抜いたりするのは避けましょう。食べた種類・量・時刻を記録し、大量に食べた場合や体調に不安があるときは動物病院に相談を。キシリトールなど危険な成分を食べた可能性があれば、症状を待たずに連絡してください。

この記事を書いた人

わんわん秘密基地 編集部

群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。

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