健康・ケア初心者向け

犬が下痢をしたら?受診の目安と病院に伝える便・食事・元気の記録

公開日 2026年10月14日読了目安 約8分

犬が下痢をしたら、「いつから・どんな便が何回出たか」に、食事、食欲、元気、嘔吐の有無を添えて動物病院へ伝えましょう。血が混じる、黒い便が出る、ぐったりしている、繰り返し吐くときは、記録を完成させるより先に連絡してください。

この記事でわかることは、受診相談を急ぎたい変化と、便・食事・全身状態を無理なくまとめる方法です。

この記事のポイント
  • 受診の相談では、便の様子と「普段との違い」を一緒に伝えます。
  • 便は日時・色・形・回数、食事は内容・量・変更点を記録します。
  • 写真や便を用意できなくても相談できます。記録のために受診を遅らせません。

犬の下痢は、記録の前に何を確認する?

自宅のマットで休む犬のそばでスマートフォンを持つ飼い主の手元

最初に確認したいのは、下痢に加えて食欲の低下、嘔吐、元気の低下、痛がる様子がないかです。便の回数だけで受診の必要性を決めず、今の全身状態を伝えて相談しましょう。

まず病院へ連絡したい変化は、次のとおりです。

  • 血が混じっている、または黒くタールのように見える便が出た。
  • 水のような下痢が激しい、何度も続いている。
  • 嘔吐を伴う、食べなくなった、ぐったりしている。
  • 抱き上げると鳴くなど、お腹を痛がる様子がある。

これらは、PDSAの下痢の案内やコーネル大学獣医学部の解説でも受診相談の対象とされています。特に症状が強いときは、時間外でも救急対応の動物病院に連絡し、すぐに向かう必要があるか確認してください。

子犬・高齢犬・持病のある犬、薬を服用中の犬は、その情報を最初に伝えます。軽く見える下痢でも早めの相談が必要です。元気な成犬でも、下痢が続く・繰り返す場合は相談しましょう。「何回までなら安全」と一律には決められません。

強い症状があるときは、便の採取や写真撮影を待たずに動物病院へ連絡してください。体調に不安があるときは動物病院に相談を。電話では、まず一番気になる症状を短く伝えると、その後の質問に答えやすくなります。

便の色・形・回数はどう記録する?

犬の近くでノートとスマートフォンを用意して便の記録を始める手元

便は「排便した日時」「色」「形や水分の多さ」「量」「血や粘液の有無」を、見たままの言葉で残します。回数には「朝から今まで」などの時間の範囲を添えましょう。

VCA動物病院の解説では、便の色・硬さ・におい・頻度、症状が始まった時期などを診察で確認するとしています。難しい分類を覚える必要はありません。次の表を、スマートフォンや紙のメモに写して使えます。

記録すること書き方の手がかり
最後に普段どおりだった便日付と時刻。不明なら「昨日の朝は普段どおり」など
下痢を最初に確認したとき日付・時刻、または「留守中で時刻不明」
回数と時間の範囲何時から何時までに何回出たか
色茶色、黄色っぽい、赤いものがある、黒っぽいなど
形・水分形はあるが軟らかい、形がない、水のように広がるなど
量普段と比べて少ない・同じくらい・多い
血・粘液・混じったもの赤い筋、ゼリー状のもの、見慣れないものなど
排便時の様子何度も構える、いきむ、間に合わず室内でしたなど
におい普段と明らかに違うと感じた場合だけ、その違い

排便ごとに一行ずつ残すと、変化を伝えやすくなります。最初は軟らかい便で、その後に水様便になった場合は、両方を書きます。正常に近い便が間に出たときも消さずに残してください。

色や血の量に迷ったら、「血かどうかわからない赤いもの」と書いてかまいません。赤い筋や黒い色調は血便で見られることがありますが、原因はさまざまです。見た目だけで病名を決めず、写真と一緒に相談してください。PDSAの血便の案内

食事・おやつ・薬は何を伝える?

犬のそばに置いた食器と計量用の器を飼い主が確認している様子

いつものフードだけでなく、おやつ、人の食べ物、最近の食事変更、薬やサプリメントも伝えます。「食事を変えたから下痢になった」と決めつけず、変更した時期と症状が始まった時期を分けて書きましょう。

下痢には食事の変化や拾い食い、環境の変化などが関わる場合がありますが、別の病気が原因のこともあります。食事や生活の情報は原因を考える手がかりです。VCA動物病院の原因・問診の解説

項目残しておきたい情報
普段のフード商品名、いつも与える量、最後に食べた時刻と実際に食べた量
最近の変更何をいつから変えたか、切り替え途中なら混ぜた割合
おやつ・人の食べ物食べたもの、時刻、わかる範囲の量
薬・サプリメント名前、使用量、開始時期、最後に与えた時刻
拾い食い・誤飲の心当たり食べた可能性があるもの、なくなったもの、気づいた時刻
生活の変化外泊、預け先の利用、引っ越しなどがあった日

量がわからなければ「少し」「家族が与えたため確認中」と書きます。家族で世話をしている場合は、それぞれが与えたものを同じメモにまとめてください。薬名を覚えていなければ、薬袋や容器の写真を用意しておくと伝えられます。

預け先を利用した後なら、滞在中の食事や便の記録も確認しましょう。今後の預け先との情報共有には、ペットホテルとは?選び方と準備ガイドも参考になります。

有害なものや異物を飲み込んだ可能性があるときは、症状が増えるのを待たずに連絡してください。自宅で無理に吐かせず、何を飲み込んだ可能性があるかを病院へ伝えます。PDSAの誤食・誤飲時の案内

元気・食欲・水分・嘔吐はどう残す?

水の器のそばでくつろぐ犬を飼い主が少し離れて見守る様子

全身状態は「元気がある・ない」だけでなく、普段の行動と比べて具体的に残します。食欲、水を飲む様子、吐いたかどうかも、気づいた時刻と一緒に書きましょう。

記録する言葉は、次のように短くて十分です。

  • 元気:呼ぶといつもどおり来る、普段より寝ている、立ち上がりたがらない。
  • 食欲:いつもの量を食べた、一部残した、食器に近づいたが食べなかった。
  • 水分:自分で飲む、いつもより少ない・多いように見える、飲む場面を見ていない。
  • 嘔吐:吐いた時刻と回数、食後かどうか、吐いたものの見た目。
  • 痛そうな様子:落ち着かない、抱き上げようとすると鳴くなど、実際に見た行動。

「食べなかった」と「まだ食事を出していない」は分けて伝えます。飲水量も、測っていない場合は数値にせず、見た範囲を書きましょう。多頭飼いで同じ器を使っているなら、どの犬が飲んだか不明なことも添えます。

下痢に嘔吐が重なると、脱水が進みやすくなります。水を飲んだ後にも吐く、飲めない、元気が落ちるなどの変化は、便の記録に埋もれさせず先に伝えてください。コーネル大学獣医学部の下痢と脱水の解説

痛みを確かめるためにお腹を何度も押したり、元気を試すために歩かせたりする必要はありません。普段の生活で見られた変化を、そのまま相談材料にしましょう。

便の写真と検査用の便はどう用意する?

犬が休むそばで清潔なふた付き容器と袋を受診用に準備する手元

写真は便の見た目を伝える補助になり、便そのものは検査に使う場合があります。持参する量や保存方法は受診先に確認し、採れなくても受診を優先してください。

写真は可能なら片づける前に撮り、便全体と、気になる部分がわかるものを残します。色を加工するフィルターは使わず、撮影時刻が排便時刻と違う場合はメモを添えましょう。あとで家族が写真を探す場合にも、日付ごとにまとめておくと見せやすくなります。

採便は、病院から別の指示がなければ次の点を相談の手がかりにしてください。

  1. 1できるだけ新しい便を用意する。
  2. 2ラップやビニール、ふた付きの容器などで包む・密封する。
  3. 3便を採った日時を書き、持参まで時間が空く場合の保管方法を病院に聞く。
  4. 4水様便で採れない場合は、ペットシーツごとの持参が可能か確認する。

紙で包むと水分を吸って検査に影響する場合があるため、ティッシュなどに直接包むのは避けます。新鮮な便の持参や、水様便ではシーツ・写真を使う方法は、アニキュア動物病院の糞便検査の案内でも紹介されています。

写真だけで原因がわかるとは限りません。獣医師は経過や診察結果を合わせ、必要に応じて便検査などを検討します。写真が撮れなかった場合も、言葉の記録を持って相談しましょう。VCA動物病院の下痢の検査について

受診前メモを使って、電話ではどう伝える?

犬のそばで飼い主がノートを開きスマートフォンで相談する準備をする手元

電話では「今いちばん気になる症状」「犬の年齢や持病」「いつからどんな便が出ているか」の順に伝えます。次の記録票を使い、空欄があってもわかるところから相談しましょう。

そのまま使える受診前の記録票

項目記入欄
犬の名前・年齢・犬種・わかる範囲の体重____
持病・治療中のこと・使用中の薬____
今いちばん気になる症状____
最後に普段どおりの便が出た日時____
下痢を確認した日時・その後の回数____
便の色・形・量・血や粘液の有無____
食事・おやつ・最近変えたこと____
食欲・元気・飲水の普段との違い____
嘔吐の有無・時刻・回数____
誤食の心当たり・生活の変化____
写真・便の持参可否と採取日時____
病院からの指示・再連絡する条件____

話し始めは、「犬が下痢をしています。今は__が気になります。年齢は__、持病は__です。__から__の便が__回出ています」の形にすると整理できます。その後は病院の質問に沿って、メモを見ながら答えましょう。

受診までの食事・水分・薬の扱いと、再連絡する症状を確認するところまでが相談です。自宅で観察するよう指示された場合も、「いつまでに改善しなければ再連絡するか」を聞いておきます。電話後に症状が強くなったときは、決めた時刻を待たずに連絡してください。

食事管理や薬の使用は、VCA動物病院の治療に関する案内とコーネル大学獣医学部の注意事項を参考に、受診先の指示を優先してください。

下痢がある間は休養を優先し、活発な運動は控えます。PDSAの家庭でのケアでも休ませることを勧めています。ドッグランを再開する時期は獣医師に相談し、回復後の利用準備にはドッグランとは?初めてのマナーと持ち物ガイドも確認しておきましょう。

まとめ

  • 犬の下痢は便だけで判断せず、食欲・元気・嘔吐の有無を一緒に伝えます。
  • 便は日時・色・形・回数を、食事は内容・量・変更点を記録しましょう。
  • 写真や新しい便は相談の助けになりますが、用意のために受診を遅らせません。
  • 病院には受診の緊急性と、待つ間の対応、再連絡する条件まで確認しましょう。

よくある質問

Q犬が下痢をしていても元気なら、受診せずに様子を見てよいですか?+
A

元気だけでは判断できません。血が混じる、黒い便が出る、嘔吐する、下痢が続く・繰り返す場合や、子犬・高齢犬・持病のある犬は早めに動物病院へ相談してください。

Q下痢の便を持っていけないときはどうすればよいですか?+
A

写真と、排便した日時・回数・全身状態のメモを持参しましょう。水様便が付いたペットシーツを持参できるかも病院に確認し、便を採るために受診を遅らせないでください。

Q便が赤い、または黒いときは何を伝えればよいですか?+
A

赤いものが筋状に付くのか、全体に混じるのか、黒くタール状に見えるのかを伝えます。血が疑われる便は自己判断せず、食欲・元気・嘔吐の有無とともに速やかに病院へ連絡してください。

Q下痢のときは食事を抜いたり、人用の下痢止めを使ったりしてよいですか?+
A

食事を与えるか、量や内容をどうするかは、年齢や持病、嘔吐の有無を伝えて獣医師に確認してください。人用の下痢止めや家に残っている薬は、獣医師の指示なしに与えないでください。

参考にした情報

受診相談や記録の項目、便の持参方法は、以下の獣医療機関の公開情報を参考にしています。個別の対応は受診先に確認してください。

この記事を書いた人

わんわん秘密基地 編集部

群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。

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