犬のマイクロチップ登録変更|譲渡・引っ越し後の手続き
犬のマイクロチップが環境省の制度に登録されている場合、譲受け後は新しい飼い主への「変更登録」、引っ越し後は住所などの変更届を行います。どちらも原則30日以内の手続きが必要で、死亡したときは遅滞なく届出が必要です。手続き先は「犬と猫のマイクロチップ情報登録」で、自治体の犬の登録については別途確認します。
この記事でわかることは、場面ごとの申請先、必要なもの、期限・料金と、手続きで迷ったときの確認方法です。
- 譲受けは所有者の変更登録、転居は登録事項の変更、死亡は死亡の届出を選びます。
- 登録証明書にある識別番号と暗証記号を用意し、完了後の情報まで確認します。
- 環境省の登録、自治体の犬の登録、AIPOなどの民間登録を区別して確認します。
まず確認したい手続きの種類・期限・料金

飼い主が別の人になるか、同じ人の情報を直すかで、選ぶ手続きが変わります。「所有者の変更登録」と「登録事項の変更」は、名前が似ていても別の手続きです。
以下は環境省の登録制度に関する整理です。期限は環境省の制度施行通知、料金は環境省の手数料案内と制度Q&Aに基づきます。
| 起きたこと | 選ぶ手続き | 期限 | 手数料 |
|---|---|---|---|
| 登録済みの犬を購入・譲受けした | 所有者の変更登録 | 取得した日から30日以内 | オンライン400円/紙1,400円 |
| 同じ飼い主の住所・氏名・電話番号などが変わった | 登録事項の変更 | 変更した日から30日以内 | 無料 |
| 登録済みの犬が亡くなった | 死亡の届出 | 遅滞なく | 無料 |
| 登録証明書をなくした | 登録証明書の再交付 | 必要な手続きに間に合うよう申請 | オンライン300円/紙1,300円 |
取得後30日以内にさらに譲り渡す場合は、その譲渡しの日までに変更登録が必要です。料金は2026年10月時点の案内です。申請時にも公式サイトの表示を確かめてください。
手元の書類で登録先を見分ける
環境省の「犬と猫のマイクロチップ情報登録」と、AIPOなどの民間登録は別の制度です。また、市区町村が行う狂犬病予防法に基づく犬の登録もあります。「以前登録した」という記憶だけで進めず、証明書や通知に書かれた制度名を見ましょう。
2022年6月1日より前から飼っていて、民間団体に登録していた犬については、一般の飼い主に環境省への登録を一律に義務付けるものではありません。AIPOに登録している場合の住所変更などは、日本獣医師会の案内から該当する窓口を確認できます。
犬を譲り受けたら登録証明書で所有者を変更する

環境省に登録済みの犬を迎えたら、新しい飼い主が自分の情報へ変更登録します。犬と一緒に受け取る「登録証明書」が手続きの出発点です。
ペットショップで購入した場合だけでなく、知人や保護団体から登録済みの犬を譲り受けた場合も確認が必要です。すでにチップが入っていても、自分の名前や連絡先に変わっているとは限りません。
申請前にそろえるもの
- 登録証明書に記載された15桁のマイクロチップ識別番号と暗証記号
- 新しい飼い主の氏名、住所、電話番号など
- 期限を確認するための犬を迎えた日と、犬が暮らす所在地などの情報
- 受信できるメールアドレスと、オンライン手数料の支払い手段
入力項目は公式サイトの案内に従います。犬の所在地と飼い主の住所が異なる場合も、実際の状況を確認して入力してください。
オンラインでの進め方
- 1犬と猫のマイクロチップ情報登録を開き、所有者の変更登録の手続きを選びます。
- 2登録証明書の識別番号・暗証記号を使い、対象の犬を確認します。
- 3新しい飼い主と犬の情報を入力し、誤りがないか見直します。
- 4手数料を支払い、新しく交付された登録証明書を保存します。
- 5完了画面やメールで、自治体の犬の登録についての案内も確認します。
オンラインの支払いは、環境省の案内ではクレジットカード決済またはバーコード決済です。紙で手続きしたい場合は、指定登録機関のコールセンターへ申請方法を問い合わせましょう。環境省の手続き案内で確認できます。
登録証明書は紙でもPDFでも引き継げます。変更登録が完了すると新しい証明書が発行され、前の証明書は無効になるため、保存する際は新旧がわかるように整理してください。
引っ越し後は飼い主の住所と犬の所在地を変更する

同じ飼い主のまま転居した場合は、「登録事項の確認・変更」から住所などを直します。住所変更の届出は無料で、同じ市区町村内の引っ越しでも必要です。
変更するのは、登録されている飼い主の住所や電話番号、犬の所在地などです。結婚などで姓が変わった場合も、同じ飼い主の登録事項の変更に当たります。
引っ越し前には登録証明書の保管場所と、登録済みのメールアドレスや携帯電話番号で受信できるかを確認しておきましょう。公式サイトの一般所有者向け画面操作マニュアルでは、登録メールアドレス(受け取れない場合は登録した携帯電話へのSMS)に送られる本人確認番号を使う流れが案内されています。
- 1登録証明書を用意し、「登録事項の確認・変更」を選びます。
- 2犬の情報を照会し、画面に沿って本人確認を進めます。
- 3新住所、電話番号、犬の所在地など、変わった項目を入力します。
- 4届出を確定し、変更後の登録内容を開いて入力どおりか確認します。
住所だけでなく、部屋番号や連絡先も読み返すと確認しやすくなります。複数の犬を飼っている場合は、どの犬の手続きを終えたか、名前と識別番号を対応させて控えておくと整理できます。
引っ越し当日に愛犬を預ける予定がある方は、手続きの準備とあわせてペットホテルの選び方と準備ガイドも参考にしてください。
自治体の犬の登録は「特例制度」の参加状況を確認する

自治体への届出が別に必要かは、犬が暮らす市区町村が「狂犬病予防法の特例制度」に参加しているかで変わります。転居するときは、引っ越し先の自治体の犬の登録担当窓口を確認しましょう。
厚生労働省の説明では、参加自治体へ指定登録機関から情報が通知されると、犬の登録申請などを行ったものとみなされます。必要な手続きが行われたマイクロチップは、犬の鑑札とみなされます。
一方、参加していない自治体では、マイクロチップの登録・変更とは別に、自治体で狂犬病予防法に基づく手続きを行います。マイクロチップ情報を更新しただけで、すべての自治体の手続きが終わるとは限りません。
問い合わせるときは、次の内容を伝えると状況を説明しやすくなります。
- 犬のマイクロチップを環境省に登録しているか
- 今回は譲受け、転入、市区町村内の転居のどれか
- 以前の自治体名と、犬の鑑札が手元にあるか
- 環境省のサイトで変更手続きを終えているか
例えば、高崎市の犬の登録案内では、市外から転入するときに前の市町村の鑑札を持参する手続きが案内されています。地域で必要な対応を確かめるためにも、以前の鑑札は手続きが済むまで保管しておきましょう。
また、特例で鑑札とみなされることと、狂犬病予防注射や注射済票の手続きは別です。生後91日以上の犬には年1回の予防注射が義務付けられ、注射済票の交付も引き続き必要です。接種時期や体調に不安があるときは動物病院に相談を。
犬が亡くなったときは死亡の届出をする

環境省の登録を受けた犬が亡くなった場合は、指定登録機関に死亡の届出が必要です。手数料は無料で、オンラインまたは紙で届け出られます。
法律上の期限は「遅滞なく」です。つらい時期ですが、まず登録証明書と亡くなった日を確認できるようにし、手続きを進めましょう。
オンラインでは「死亡の届出」を選び、登録証明書にある識別番号と暗証記号で対象の犬を照会します。犬の情報を確かめて亡くなった日を入力し、届出を確定します。手順は公式サイトの一般所有者向け画面操作マニュアルに掲載されています。紙で届け出る場合の「死亡等の届出」様式も同じページにあります。
多頭飼いの場合は、入力中の犬の名前と番号を特に丁寧に確認してください。完了したことがわかる控えを残しておくと、家族で手続き状況を共有できます。
自治体への犬の死亡届も、特例の適用状況を含めて確認が必要です。AIPOなどにも登録している場合は、その登録先にも死亡時の手続きを確認しましょう。
登録証明書の紛失や申請できないときの対処法

登録証明書が見つからないときは、保存済みのPDFや登録時のメールを探し、必要なら再交付を申請します。「書類がないこと」と「まだ登録されていないこと」は分けて確認しましょう。
受け取っていない場合と、なくした場合
譲受け時に登録証明書を受け取っていなければ、まず譲渡元に確認します。すでに自分の名義で登録していて紛失した場合は、公式サイトの登録証明書の再交付手続きを利用します。
マイクロチップ番号そのものが不明なときは、動物病院などで読み取りを相談できます。再交付で暗証記号が変わるため、新しい証明書を使ってください。公式サイトの一般所有者向け画面操作マニュアルに流れが載っています。
暗証記号やメールアドレスで進めない場合
暗証記号が不明な場合は、公式サイトの「暗証記号の再発行」から手続きできます。本人確認は登録メールアドレス宛て、受け取れない場合は登録した携帯電話番号へのSMSで行います。どちらも使えない場合や、登録先・登録状況がわからない場合は、指定登録機関の問い合わせ窓口に相談しましょう。譲渡元と連絡が取れない事情も、その際に伝えます。
登録済みか不明なまま、別の犬として新規登録を進めないでください。 申請期限を過ぎていたことに気づいた場合も、そのままにせず、現在の状況を窓口に伝えて必要な手続きを確認しましょう。
更新後は、連絡がつく情報になったか確認する
マイクロチップはGPSではなく、専用の読取器で番号を読み、登録情報と照合する仕組みです。そのため、飼い主が変わったときや連絡先が変わったときの更新が、保護後の連絡につながります。
手続き後は「飼い主の名前」「住所・犬の所在地」「電話番号」を見直し、証明書の保管場所を家族で共有しておきましょう。旅行の準備に進む方は、犬と泊まれる宿の選び方・持ち物ガイドもあわせてどうぞ。
まとめ
- まず環境省・自治体・AIPOなど、どこに登録しているかを確認しましょう。
- 登録済みの犬を譲り受けたら、登録証明書を使って原則30日以内に所有者の変更登録をします。
- 住所などの変更は30日以内に届け出ます。登録事項の変更と死亡の届出は無料です。
- 自治体の手続きは特例制度の参加状況で異なり、予防注射・注射済票の手続きも確認が必要です。
- 完了後の情報を見直し、新しい登録証明書を大切に保管しましょう。
よくある質問
Q犬のマイクロチップの住所変更には料金がかかりますか?+
環境省の登録制度では、同じ飼い主の住所や電話番号などを変更する届出は無料です。別の人が飼い主になる変更登録は、オンライン400円、紙申請1,400円です。
Q譲り受けた犬の登録証明書がない場合はどうしますか?+
まず譲渡元に登録証明書の引き渡しを依頼してください。環境省の制度に登録済みかどうかは、公式サイト「犬と猫のマイクロチップ情報登録」のホーム画面で識別番号を入力して確認できます。登録先がわからない場合などは指定登録機関に相談し、必要な手続きを確認します。
QAIPOに登録していれば環境省の登録も済んでいますか?+
AIPOと環境省の登録制度は別なので、AIPOの登録だけで環境省への登録済みとは判断できません。手元の証明書や登録通知で登録先を確認し、必要な手続きをそれぞれの窓口で確認してください。
Qマイクロチップで迷子の犬の居場所を調べられますか?+
マイクロチップにはGPSのような位置を追跡する機能はありません。保護された犬の番号を専用の読取器で読み、登録情報と照合して飼い主を確認するためのものです。
参考にした情報
この記事を書いた人
わんわん秘密基地 編集部
群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。