犬との暮らしの準備|毎月の費用・手続き・防災の年間予定表
犬との暮らしの準備は、飼育費を「毎月・年ごと・臨時」に分け、必要な手続きと防災の点検日を同じ予定表に書くと進めやすくなります。迎える前に支払える金額と世話の担当を確認し、迎えた後は実際の支出に合わせて予定を直していきましょう。
この記事でわかることは、わが家の予算の組み方、登録や予防注射の確認事項、防災まで含めた年間予定の作り方です。
- 犬を飼う費用は、迎えるときの支出と、その後に続く支出を分けて記入します。
- 犬の登録・狂犬病予防注射・マイクロチップの手続きは、それぞれの期限と完了状況を確認します。
- 防災用品は購入日だけでなく、期限の点検日と避難の練習日も予定に入れます。
犬との暮らしの準備は、住まい・時間・予算から

迎える前は、犬を飼える住まいか、毎日の世話を誰が担うか、継続して費用を払えるかを確認します。用品選びと同時に、犬の世話を普段の生活のどこに入れるかを家族で決めましょう。
佐賀県の飼う前の確認事項でも、住環境、世話に使える時間、不在時の対応、食費や医療費などの検討が挙げられています。賃貸住宅や集合住宅なら、契約・規約の飼育条件を確認し、不明な点は管理者へ問い合わせます。
次の項目を、家族で共有するメモの最初に書いてみてください。一人暮らしなら、留守や入院のときに協力を頼める相手も考えておきます。
- 食事・散歩・掃除の担当と、担当者が不在のときの代わりの人
- 犬が休む場所、トイレの場所、フードや用品の保管場所
- 日常の相談先にする動物病院と、時間外の受診先の調べ方
- 長時間の外出や旅行の際に相談できる預け先
- 毎月確保する予算と、急な支出に使えるお金
「平日の朝は自分、夕方は家族」のように具体的に書くと、仕事のある日にも続けられるか考えやすくなります。休日だけでなく、残業や体調不良が重なる日も想定しておきましょう。
預け先を探すときは、ペットホテルとは?選び方と準備ガイドも参考になります。候補を見つけたら、利用条件、必要書類、費用を自分で確認し、相談した内容を予定表に添えておきます。
犬の飼育費を月額・年額・臨時費用に分ける

毎月の予算は、普段の支出に、年ごとの支出への積立と臨時費用への積立を加えて考えます。金額が未確認の項目はゼロ円にせず、確認先と期限を残すのがポイントです。
犬を飼う費用には、食費だけでなく、登録、予防注射、医療、必要に応じた預かりなども含まれます。金額は購入先、動物病院、市区町村などに確認して、次の空欄へ記入してください。これは相場表ではなく、家庭ごとの予算を作るための記入表です。
| 区分 | 費目 | わが家の記入欄 |
|---|---|---|
| 迎えるとき | 犬を迎える際に必要な費用 | 合計__円/確認先__ |
| 迎えるとき | 寝床、ケージ、食器、首輪・リード、トイレ用品など | 合計__円 |
| 迎えるとき | 登録・変更登録などの手続き | 合計__円/期限__ |
| 毎月 | フード・おやつ | 月__円 |
| 毎月 | トイレシーツ、排泄物処理袋などの消耗品 | 月__円 |
| 毎月 | 定期利用するケア・預かり、月払いの保険など | 月__円 |
| 年ごと | 狂犬病予防注射・注射済票の交付に必要な費用 | 年__円/予定月__ |
| 年ごと | 動物病院で相談した健診・予防など | 年__円/予定月__ |
| 年ごと | 年払いの保険、予定している旅行時の預かりなど | 年__円/支払月__ |
| 臨時 | 病気・けがの受診、急な預かり、用品の買い替えなど | 備える目標額__円 |
| 集計 | 毎月の支出合計A/年ごとの支出合計B | A__円/B__円 |
| 集計 | 臨時費用のため毎月積み立てる額C | C__円 |
同じ保険料を月額欄と年額欄の両方に入れないようにします。ケアや預かりも、定期利用分と臨時利用分を分けましょう。毎月の予算に追加したい交通費などがあれば、行を足してかまいません。
毎月の予算と実際の支払月を分ける
この表では、毎月確保するお金を「A+B÷12+C」で計算します。一方、翌年までの予定支出は「A×12+B」で、迎えるときの費用と臨時支出は別に考えます。積立は将来の支払いに備えて移すお金なので、家計簿の支出と二重に数えないようにしましょう。
初年度は、年ごとの支払日まで12か月あるとは限りません。必要な金額からすでに用意した分を引き、支払日までに積み立てられる回数で割って調整してください。支払いが近い項目は、迎える前の予算に含めておく方法もあります。
迎えた後は、フードや消耗品の購入額だけでなく、どのくらいの期間で使ったかも残します。まとめ買いの月だけを見て予算を大きく変えず、使った期間に合わせて見直すためです。
犬の登録・予防注射・マイクロチップは別々に確認

手続きの予定には、犬の登録、狂犬病予防注射、該当するマイクロチップの登録・変更をそれぞれ書きます。「いつまでに」「どこへ」「何を受け取るか」まで記録すると、申請途中のままになりにくくなります。
犬の登録は迎えた日と生年月日から確認する
狂犬病予防法第4条では、未登録の犬を取得した日から30日以内に、所在地の市区町村へ登録申請をすることが定められています。生後90日以内で迎えた場合は、生後90日を過ぎた日から30日以内です。
登録は原則として生涯1回です。すでに登録された犬を迎えた場合は、新規登録ではなく所有者変更などの手続きを確認します。市区町村への所有者・所在地などの変更の届出は、原則30日以内に必要です。迎えた日、生年月日、既存の登録の有無を最初にメモしましょう。
狂犬病予防注射は接種後の手続きも予定に入れる
生後91日以上の犬には、毎年1回の狂犬病予防注射が必要です。2026年10月時点の原則の接種期間は4月1日〜6月30日ですが、新たに迎えた犬には接種歴などに応じた規定があります。なお、2027年3月2日からは4〜6月という接種期間の指定がなくなり、年間を通して接種できるようになりますが、毎年1回の接種義務は変わりません(前橋市の制度変更案内)。初回の日程は、迎えた時期と接種記録を伝えて市区町村や動物病院に確認してください。狂犬病予防法施行規則で時期が定められています。
秋や冬に迎えたからといって、初回の確認を翌春まで先送りしないでください。
接種後は注射済票の交付状況も確認します。獣医師が発行する接種の証明書と、市区町村の注射済票は別のものです。鑑札と注射済票は犬に装着する義務がありますが、鑑札には次に説明するマイクロチップの特例があります。
マイクロチップの情報を自分の名義にする
環境省の制度に登録済みの犬を譲り受けた場合は、30日以内に所有者情報の変更登録が必要です。前の飼い主などから登録証明書を受け取り、変更後に交付される証明書も保管します。期限は大分市の制度案内、手続きは環境省の案内で確認できます。
犬の所在地の市区町村が特例制度に参加している場合、対象となる情報の通知によって犬の登録申請等が済み、マイクロチップが鑑札とみなされます。参加していない場合は、市区町村で登録・変更などの該当する手続きも必要です。厚生労働省の特例制度の説明を参考に、所在地の窓口で確認しましょう。
犬の防災は、備蓄・避難先・練習をセットにする

防災の準備は、物をそろえることに加え、犬を連れて向かう場所と移動方法まで決めておきます。購入した防災用品を点検する日も、予定表に入れましょう。
高崎市のペット防災の案内では、防災用品は最低5日分、できれば7日分を目安に備えるよう案内しています。普段のフード、水、トイレ用品のほか、療法食や薬、首輪・リード、キャリーやケージも確認します。薬の備え方は、かかりつけの動物病院へ相談してください。
フードは「普段の1日分の量×用意する日数」で必要量を整理し、保管場所と期限を記録します。日常で使いながら補充する場合も、備蓄として残す量を決めておきましょう。持ち出すバッグは、犬を連れた状態で運べるかも試します。
群馬県の災害対策案内では、ペットを受け入れる避難所と経路の確認、一時預け先との協力、ケージに慣れる練習などが挙げられています。次の情報をまとめ、家族が見つけられる場所に置いてください。
- 避難先の候補と、犬の受け入れ条件・飼育場所
- 家族が不在のときに犬の避難を相談できる相手
- 犬の写真、登録番号、予防接種歴、持病や薬の情報
- 動物病院や一時預け先の連絡先
- 備蓄の保管場所、持ち出す担当、次回の点検日
「同行避難ができる」は、避難所で犬と同じ部屋に泊まれるという意味ではありません。 宝塚市の防災案内でも、この違いが説明されています。住んでいる地域の運用を確認し、親族・知人宅などの候補についても事前に相談しましょう。
ケージや人に慣れる準備を考える際には、子犬の社会化とは?時期とやり方をやさしく解説も参考になります。無理に長時間の練習をせず、愛犬の様子を見ながら進めます。
費用・手続き・防災をひとつの年間予定表へ

予定表には、実施すること、用意するお金、担当者、完了日をまとめて書きます。日付が決まっていない項目にも「確認する日」を設定すると、次にすることが明確になります。
以下は家庭で使う予定表の例です。法令に基づく期限以外の点検月は提案なので、迎える時期や家族の予定に合わせて変更してください。
| 時期 | 費用・手続き・防災の予定 | 予算・担当・完了日の記入欄 |
|---|---|---|
| 迎える前 | 初期費用の見積もり、住まいと世話の分担、避難先の確認 | __円/担当__/完了__ |
| 迎えた直後 | 登録状況・接種歴の確認、該当する手続きの期限設定 | 期限__/担当__/完了__ |
| 毎月の決めた日 | 支出の記録、積立、フードや備蓄の残量・期限の確認 | 月__円/点検日__ |
| 1〜3月 | 年間予算の見直し、予防注射の案内・接種予定の確認 | __円/担当__/完了__ |
| 4〜6月 | 狂犬病予防注射(2027年3月2日以降は通年接種が可能。自治体の案内時期を確認)、注射済票の交付・装着の確認 | __円/接種日__/完了__ |
| 6月など家庭で決めた月 | 避難先と経路、持ち出し用品、家族の担当を再確認 | 補充__円/担当__/完了__ |
| 9月など家庭で決めた月 | 犬を連れて移動する練習、連絡先・犬の写真の見直し | 担当__/実施日__ |
| 診察時に決めた月 | 動物病院と相談した健診・予防の実施 | __円/予約日__/完了__ |
| 契約の更新前 | 加入している保険の保険料・補償内容・更新条件の確認 | __円/確認期限__ |
| 12月など区切りの月 | 年間支出と積立残高を確認し、翌年の予算を調整 | 支出__円/残高__円 |
| 引っ越し・飼い主変更のとき | 市区町村とマイクロチップの登録情報の手続き確認 | 期限__/担当__/完了__ |
マイクロチップに登録した住所や連絡先が変わった場合にも届出が必要です。環境省の登録制度Q&Aを確認し、引っ越しの予定が決まったら表に追加しましょう。
予定を完了したら、支払額と証明書の保管場所も残します。家族が交代で動物病院へ行く場合や、急に預け先へ連絡する場合にも、同じ記録を見られるようにしておくと使いやすくなります。
最初からすべて埋める必要はありません。迎える前に「予算の未確認項目」「手続きの確認先」「防災の不足品」を書き出し、確認日を一つずつ決めるところから始めましょう。
まとめ
- 迎えるときの費用と、毎月・年ごと・臨時の費用を分けて記入しましょう。
- 年ごとの支出は支払月も確認し、初年度は支払いまでの期間に合わせてお金を用意します。
- 犬の登録、狂犬病予防注射、マイクロチップの手続きは、期限と完了状況を個別に確認します。
- 防災用品の備蓄、避難先の確認、練習を、家計の点検と同じ年間予定表で管理しましょう。
よくある質問
Q犬を飼う費用は毎月どう計算すればよいですか?+
フードや消耗品などの月額に、年ごとの費用を12で割った積立額と、臨時費用への積立額を足して考えます。迎えるときの費用は別にし、年払いする保険料などを月額と年額の両方に入れないようにしましょう。
Q犬の登録は毎年必要ですか?+
狂犬病予防法に基づく犬の登録は原則として生涯1回で、狂犬病予防注射は毎年1回必要です。引っ越しや飼い主の変更があったときは、登録情報を変更する手続きも必要になります。
Qマイクロチップがあれば市区町村の犬の登録は不要ですか?+
犬の所在地の市区町村が特例制度に参加し、対象となる登録情報の通知を受ける場合には、犬の登録申請等を行ったとみなされます。装着しただけで判断せず、市区町村への別の手続きが必要か確認しましょう。
Q犬の防災用品は何日分用意すればよいですか?+
フードや水などは最低5日分、できれば7日分を目安に備えましょう。必要な療法食や薬も確認し、避難先での犬の受け入れ条件と持ち出す方法を一緒に決めておきます。
参考にした情報
この記事を書いた人
わんわん秘密基地 編集部
群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。