犬のシャンプーのやり方と頻度|自宅での準備から乾かし方まで
犬を自宅でシャンプーするときは、体調と皮膚を確認し、準備・洗浄・すすぎ・乾燥の順に進めます。犬用シャンプーでやさしく洗い、洗浄剤を残さず流して毛の根元まで乾かすことが基本です。強い拒否や体調の異変があれば、途中でも中止しましょう。
この記事でわかることは、洗う頻度の考え方、必要な道具、各手順で確かめること、動物病院に相談する目安です。
- 洗う日はカレンダーだけで決めず、汚れ・皮膚・体調を確認する
- 犬用シャンプーとぬるま湯を使い、こすりすぎず十分にすすぐ
- タオルと低温の風で乾かし、嫌がる様子や呼吸の変化を見逃さない
1.シャンプーの頻度は、皮膚と汚れ方で決める

健康な犬のシャンプーは、月1回程度を一つの目安に、その犬の被毛や暮らしに合わせて調整します。回数を守ることより、洗う必要があるか、今の体調で洗えるかを確認することが大切です。
厚生労働省掲載の補助犬向けの手引きでは月1回程度が目安とされていますが、すべての犬に同じ間隔が合うわけではありません。年齢、毛質、活動内容、健康状態で必要な頻度は変わります。皮膚病の治療として洗う場合は、獣医師から別の頻度を指示されることもあります。補助犬衛生管理の手引き、VCAの被毛ケア解説
泥が足先だけについた日は、その部分をぬるま湯で流す方法もあります。全身のシャンプーを毎回追加する前に、汚れている範囲を見てみましょう。必要以上の洗浄は被毛の油分を落とすことがあるため、清潔にしたい一心で頻度を増やさないことも大切です。PDSAのお手入れガイド
洗う前には、普段どおりの元気や食欲があるか、皮膚に傷や赤みがないかを確認します。いつもと違う不調がある日は全身洗いを延期し、体調に不安があるときは動物病院に相談を。毎日の観察項目は、補助犬衛生管理の手引きでも示されています。
2.濡らす前に、道具と乾かす場所まで準備する

犬を濡らす前に、洗う道具だけでなく、タオルと乾かす場所まで用意します。途中で道具を探さずに済むよう、使う順番に手の届く範囲へ置いておきましょう。
| 用意するもの | 準備するときの確認点 |
|---|---|
| 犬用シャンプー | 対象年齢、使う量、薄め方、すすぎ方を製品表示で確認 |
| 被毛に合うブラシ・コーム | 濡らす前の抜け毛やもつれの確認に使う |
| 滑り止めマット | 洗う場所で犬の足元が滑らないように敷く |
| ぬるま湯とシャワー・割れにくい容器 | 水量を調整できるようにしておく |
| 吸水性のあるタオル・顔用の柔らかい布 | 体を拭くものと顔用を分け、乾いた替えも用意 |
| 低温に調整できるドライヤー | 乾いた場所で使えるよう準備する |
犬用製品を選び、足元に滑り止めを置くことは、Zoetisのお手入れガイドでも案内されています。赤ちゃん用を含む人用シャンプーは代用せず、迷ったら犬の皮膚に合う製品を動物病院で相談してください。VCAのシャンプー選びの解説
次に、乾いた被毛をやさしくとかします。もつれは濡らすとほぐしにくくなるため、大きな毛玉があれば洗う前にトリマーや動物病院へ相談しましょう。皮膚に近い毛玉をはさみで切ったり、痛がるのに引っ張ったりしないでください。VCAのブラッシング解説
初めてなら、準備した場所に落ち着いていられるかも確認します。体に触れる、道具を見るといった小さな段階から慣らし、落ち着いてできたらほめましょう。嫌がる日は練習だけで終えて構いません。PDSAのお手入れガイド
慣らし方の考え方は、子犬の社会化とは?時期とやり方をやさしく解説も参考になります。
3.ぬるま湯で濡らし、やさしくシャンプーする

洗うときはぬるま湯を使い、皮膚まで濡らしてからシャンプーをなじませます。爪を立ててこするのではなく、指の腹でそっと触れるように洗いましょう。
お湯は人の入浴温度をそのまま使わず、熱くないことを手で確かめます。宮田動物病院では35℃前後を目安にしていますが、皮膚の状態に応じた指示があればそちらを優先してください。泡立ててからやさしく広げる方法も紹介されています。宮田動物病院のシャンプー解説
- 1弱い水流にして、犬が落ち着いて受け入れられるか確認する
- 2顔への直噴を避け、体の毛を分けながら皮膚まで濡らす
- 3製品表示に従って用意したシャンプーを、体へやさしくなじませる
- 4汚れている部分も強くこすらず、犬の様子を見ながら洗う
水や泡を目・鼻・耳の中へ入れないよう注意しましょう。シャワーを怖がる場合は、割れにくい容器から少しずつお湯をかける方法も選べます。ASPCAの入浴手順
シャンプーの量や希釈倍率は製品ごとに確認し、濃さを自己流で決めないようにします。薬用シャンプーには、すすぐまで一定の時間を置くものもあります。治療用の製品は、使い方と接触時間を獣医師の指示に合わせてください。VCAのシャンプーの使い方
4.すすぎは毛の内側まで、顔は布で拭く

すすぎでは、表面の泡だけでなく、毛の内側に洗浄剤が残っていないか確かめます。顔はシャワーを直接かけず、湿らせた柔らかい布で汚れを拭く方法が使えます。ASPCAの顔まわりの洗い方
体は毛を分けながら、ぬるま湯を行き渡らせます。脇、内股、指の間、お腹の下まで順番に確かめると、見えている背中だけをすすいで終わることを防げます。無理な姿勢にせず、触れられる範囲を少しずつ確認してください。富士見台どうぶつ病院のすすぎ方
泡が流れて見えなくなった後も、毛に洗浄剤のぬるつきが残っていないかを手で確かめます。シャンプーやリンスの残留は皮膚トラブルにつながることがあるため、製品の指示に沿って十分に流しましょう。コンディショナーや保湿剤を使う場合も、洗い流す製品かどうかを確認します。HALU代官山動物病院のすすぎの注意点
顔を拭くときは、目や鼻に布を押しつけず、汚れた毛の部分をやさしく拭き取ります。耳の中へ水を流し込むことも避けてください。耳が赤い、におう、かゆがる場合は、シャンプーと一緒に自己流で耳掃除を進めず、動物病院へ相談しましょう。ASPCAの入浴と耳のケア
5.タオルで水分を取り、毛の根元まで乾かす

乾かし方の基本は、タオルで水分を吸い取り、その後に必要な風を使って根元まで確認することです。熱い風で急いで仕上げず、湿り気と犬の負担の両方を見ながら進めましょう。
まずはタオルを体に押し当て、水を吸わせます。往復して強くこするのは避け、濡れたタオルは乾いたものへ替えましょう。十分なタオルドライと低めの温度での乾燥は、皮膚への刺激を抑えるうえでも大切です。宮田動物病院の乾かし方
ドライヤーを使うときは低温から始め、吹き出し口を体へ近づけすぎないようにします。片手で毛を分け、風が当たる場所を移しながら乾かしてください。同じ場所に熱風を当て続けないでください。離していても、手に熱さを感じるなら止めて設定や距離を調整します。HALU代官山動物病院の乾かす際の注意点
終了前には、いったん風を止めて毛の根元に指を入れます。首まわり、耳の後ろ、脇、お腹の下、内股、指の間などを順に触り、しっとりした湿り気が残っていないか確かめましょう。表面がふんわりしていても、内側はまだ濡れている場合があります。富士見台どうぶつ病院の乾燥の確認方法
濡れたままにすると体が冷えやすいため、乾くまでの場所も整えておきます。根元を乾かす際は、犬の体とドライヤーの間に手を添え、温度を確かめる方法が示されています。補助犬衛生管理の手引き
音や風を強く嫌がる場合はドライヤーを止め、まずタオルでできるだけ水分を取ります。最後まで乾かすことが難しい犬は、次の全身洗いの前にトリマーや動物病院と方法を相談しましょう。皮膚病の治療中も、乾燥の仕方まで確認しておくと進めやすくなります。宮田動物病院の自宅ケアの考え方
6.強く嫌がる・体調が変わるときは中止する

強い拒否や体調の異変があれば、予定した手順の途中でも止めます。嫌がる様子への対応と、急いで受診すべき異変を分けて覚えておきましょう。
顔をそむけ続ける、逃げようとする、体がこわばる、うなるといった様子は、負担を感じている可能性があります。手を止めて水や風を止め、押さえつけて続けないでください。犬が示すストレスのサインを早めに受け止めることが大切です。PDSAの犬のコミュニケーション解説
泡がついた段階なら、呼吸や意識に異常がなく、安全に触れられる範囲で洗浄剤をすすぎ、タオルで水分を取って終了します。暴れてすすぐことも難しい場合は無理に抑え込まず、動物病院へ対応を相談しましょう。これは、洗浄剤を残さないことと、ストレスが強いときは止めることを両立するための対応です。Zoetisのすすぎの注意点、PDSAのお手入れガイド
呼吸が苦しい、倒れる、歯ぐきが白い・青いなどの異変があれば、洗浄や乾燥の完了を待たず、すぐに動物病院へ連絡して受診してください。強い呼吸の異常は緊急対応が必要です。PDSAの呼吸困難時の応急対応
シャンプー後に赤みやかゆみが続く場合も相談しましょう。受診時に伝えやすいよう、使った製品名、洗った日、変化が出た時点をメモしておくと便利です。シニア犬や持病のある犬で全身洗いの負担が心配な場合は、始める前に相談してください。富士見台どうぶつ病院の受診目安
慣らす練習は、落ち着いて取り組める別の日に少しずつ進めましょう。家で過ごす日の予定づくりには、雨の日の犬の過ごし方|室内遊びと運動不足解消のアイデアも参考にしてください。
まとめ
- 頻度は月1回程度を一つの目安に、汚れ・被毛・皮膚の状態で調整する
- 濡らす前に体調を確認し、道具と乾かす場所まで用意する
- 犬用シャンプーでやさしく洗い、顔への直噴を避けて十分にすすぐ
- タオルと低温の風を使い、毛の根元に湿り気が残っていないか確かめる
- 強い拒否や体調の異変があれば中止し、必要に応じて動物病院に相談する
よくある質問
Q犬のシャンプーはどのくらいの頻度がよいですか?+
健康な犬では月1回程度が一つの目安ですが、被毛・汚れ方・皮膚の状態によって調整します。皮膚病の治療中は、一般的な目安より獣医師の指示を優先してください。
Q人用や赤ちゃん用のシャンプーで洗ってもよいですか?+
犬用のシャンプーを選び、人用や赤ちゃん用で代用しないでください。皮膚の状態に合う製品がわからない場合は、動物病院に相談しましょう。
Qシャンプー後は自然乾燥だけでも大丈夫ですか?+
表面だけ乾いても根元が湿っていることがあるため、自然乾燥だけで済ませず、タオルで水分を取り、根元の乾き具合を確認してください。ドライヤーを使う場合は低温で熱さを確かめ、強く嫌がるときは無理をせず乾かす方法を相談しましょう。
Qシャンプー中に嫌がったら、最後まで洗うべきですか?+
強く逃げようとする、体がこわばるなどの様子があれば作業を止めます。呼吸が苦しい、倒れるなどの異変があれば、洗い上げることより動物病院への連絡・受診を優先してください。
参考にした情報
この記事を書いた人
わんわん秘密基地 編集部
群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。