お手入れ初心者向け

犬のシャンプーのやり方と頻度|自宅での準備から乾かし方まで

公開日 2026年10月14日読了目安 約8分

犬を自宅でシャンプーするときは、体調と皮膚を確認し、準備・洗浄・すすぎ・乾燥の順に進めます。犬用シャンプーでやさしく洗い、洗浄剤を残さず流して毛の根元まで乾かすことが基本です。強い拒否や体調の異変があれば、途中でも中止しましょう。

この記事でわかることは、洗う頻度の考え方、必要な道具、各手順で確かめること、動物病院に相談する目安です。

この記事のポイント
  • 洗う日はカレンダーだけで決めず、汚れ・皮膚・体調を確認する
  • 犬用シャンプーとぬるま湯を使い、こすりすぎず十分にすすぐ
  • タオルと低温の風で乾かし、嫌がる様子や呼吸の変化を見逃さない

1.シャンプーの頻度は、皮膚と汚れ方で決める

洗う前に飼い主が犬の被毛を分けて皮膚を確認している様子

健康な犬のシャンプーは、月1回程度を一つの目安に、その犬の被毛や暮らしに合わせて調整します。回数を守ることより、洗う必要があるか、今の体調で洗えるかを確認することが大切です。

厚生労働省掲載の補助犬向けの手引きでは月1回程度が目安とされていますが、すべての犬に同じ間隔が合うわけではありません。年齢、毛質、活動内容、健康状態で必要な頻度は変わります。皮膚病の治療として洗う場合は、獣医師から別の頻度を指示されることもあります。補助犬衛生管理の手引き、VCAの被毛ケア解説

泥が足先だけについた日は、その部分をぬるま湯で流す方法もあります。全身のシャンプーを毎回追加する前に、汚れている範囲を見てみましょう。必要以上の洗浄は被毛の油分を落とすことがあるため、清潔にしたい一心で頻度を増やさないことも大切です。PDSAのお手入れガイド

洗う前には、普段どおりの元気や食欲があるか、皮膚に傷や赤みがないかを確認します。いつもと違う不調がある日は全身洗いを延期し、体調に不安があるときは動物病院に相談を。毎日の観察項目は、補助犬衛生管理の手引きでも示されています。

2.濡らす前に、道具と乾かす場所まで準備する

犬のそばにタオルやブラシ、無地のボトルを用意した家庭の洗面スペース

犬を濡らす前に、洗う道具だけでなく、タオルと乾かす場所まで用意します。途中で道具を探さずに済むよう、使う順番に手の届く範囲へ置いておきましょう。

用意するもの準備するときの確認点
犬用シャンプー対象年齢、使う量、薄め方、すすぎ方を製品表示で確認
被毛に合うブラシ・コーム濡らす前の抜け毛やもつれの確認に使う
滑り止めマット洗う場所で犬の足元が滑らないように敷く
ぬるま湯とシャワー・割れにくい容器水量を調整できるようにしておく
吸水性のあるタオル・顔用の柔らかい布体を拭くものと顔用を分け、乾いた替えも用意
低温に調整できるドライヤー乾いた場所で使えるよう準備する

犬用製品を選び、足元に滑り止めを置くことは、Zoetisのお手入れガイドでも案内されています。赤ちゃん用を含む人用シャンプーは代用せず、迷ったら犬の皮膚に合う製品を動物病院で相談してください。VCAのシャンプー選びの解説

次に、乾いた被毛をやさしくとかします。もつれは濡らすとほぐしにくくなるため、大きな毛玉があれば洗う前にトリマーや動物病院へ相談しましょう。皮膚に近い毛玉をはさみで切ったり、痛がるのに引っ張ったりしないでください。VCAのブラッシング解説

初めてなら、準備した場所に落ち着いていられるかも確認します。体に触れる、道具を見るといった小さな段階から慣らし、落ち着いてできたらほめましょう。嫌がる日は練習だけで終えて構いません。PDSAのお手入れガイド

慣らし方の考え方は、子犬の社会化とは?時期とやり方をやさしく解説も参考になります。

3.ぬるま湯で濡らし、やさしくシャンプーする

滑り止めの上に立つ犬の背中を飼い主の手がやさしく洗っている様子

洗うときはぬるま湯を使い、皮膚まで濡らしてからシャンプーをなじませます。爪を立ててこするのではなく、指の腹でそっと触れるように洗いましょう。

お湯は人の入浴温度をそのまま使わず、熱くないことを手で確かめます。宮田動物病院では35℃前後を目安にしていますが、皮膚の状態に応じた指示があればそちらを優先してください。泡立ててからやさしく広げる方法も紹介されています。宮田動物病院のシャンプー解説

  1. 1弱い水流にして、犬が落ち着いて受け入れられるか確認する
  2. 2顔への直噴を避け、体の毛を分けながら皮膚まで濡らす
  3. 3製品表示に従って用意したシャンプーを、体へやさしくなじませる
  4. 4汚れている部分も強くこすらず、犬の様子を見ながら洗う

水や泡を目・鼻・耳の中へ入れないよう注意しましょう。シャワーを怖がる場合は、割れにくい容器から少しずつお湯をかける方法も選べます。ASPCAの入浴手順

シャンプーの量や希釈倍率は製品ごとに確認し、濃さを自己流で決めないようにします。薬用シャンプーには、すすぐまで一定の時間を置くものもあります。治療用の製品は、使い方と接触時間を獣医師の指示に合わせてください。VCAのシャンプーの使い方

4.すすぎは毛の内側まで、顔は布で拭く

犬の脇の被毛を手で分けながら弱い水流ですすいでいる様子

すすぎでは、表面の泡だけでなく、毛の内側に洗浄剤が残っていないか確かめます。顔はシャワーを直接かけず、湿らせた柔らかい布で汚れを拭く方法が使えます。ASPCAの顔まわりの洗い方

体は毛を分けながら、ぬるま湯を行き渡らせます。脇、内股、指の間、お腹の下まで順番に確かめると、見えている背中だけをすすいで終わることを防げます。無理な姿勢にせず、触れられる範囲を少しずつ確認してください。富士見台どうぶつ病院のすすぎ方

泡が流れて見えなくなった後も、毛に洗浄剤のぬるつきが残っていないかを手で確かめます。シャンプーやリンスの残留は皮膚トラブルにつながることがあるため、製品の指示に沿って十分に流しましょう。コンディショナーや保湿剤を使う場合も、洗い流す製品かどうかを確認します。HALU代官山動物病院のすすぎの注意点

顔を拭くときは、目や鼻に布を押しつけず、汚れた毛の部分をやさしく拭き取ります。耳の中へ水を流し込むことも避けてください。耳が赤い、におう、かゆがる場合は、シャンプーと一緒に自己流で耳掃除を進めず、動物病院へ相談しましょう。ASPCAの入浴と耳のケア

5.タオルで水分を取り、毛の根元まで乾かす

タオルの上の犬を低温のドライヤーで乾かしながら手で毛の根元を確認する様子

乾かし方の基本は、タオルで水分を吸い取り、その後に必要な風を使って根元まで確認することです。熱い風で急いで仕上げず、湿り気と犬の負担の両方を見ながら進めましょう。

まずはタオルを体に押し当て、水を吸わせます。往復して強くこするのは避け、濡れたタオルは乾いたものへ替えましょう。十分なタオルドライと低めの温度での乾燥は、皮膚への刺激を抑えるうえでも大切です。宮田動物病院の乾かし方

ドライヤーを使うときは低温から始め、吹き出し口を体へ近づけすぎないようにします。片手で毛を分け、風が当たる場所を移しながら乾かしてください。同じ場所に熱風を当て続けないでください。離していても、手に熱さを感じるなら止めて設定や距離を調整します。HALU代官山動物病院の乾かす際の注意点

終了前には、いったん風を止めて毛の根元に指を入れます。首まわり、耳の後ろ、脇、お腹の下、内股、指の間などを順に触り、しっとりした湿り気が残っていないか確かめましょう。表面がふんわりしていても、内側はまだ濡れている場合があります。富士見台どうぶつ病院の乾燥の確認方法

濡れたままにすると体が冷えやすいため、乾くまでの場所も整えておきます。根元を乾かす際は、犬の体とドライヤーの間に手を添え、温度を確かめる方法が示されています。補助犬衛生管理の手引き

音や風を強く嫌がる場合はドライヤーを止め、まずタオルでできるだけ水分を取ります。最後まで乾かすことが難しい犬は、次の全身洗いの前にトリマーや動物病院と方法を相談しましょう。皮膚病の治療中も、乾燥の仕方まで確認しておくと進めやすくなります。宮田動物病院の自宅ケアの考え方

6.強く嫌がる・体調が変わるときは中止する

お手入れの後に乾いたマットの上で落ち着いて休む犬

強い拒否や体調の異変があれば、予定した手順の途中でも止めます。嫌がる様子への対応と、急いで受診すべき異変を分けて覚えておきましょう。

顔をそむけ続ける、逃げようとする、体がこわばる、うなるといった様子は、負担を感じている可能性があります。手を止めて水や風を止め、押さえつけて続けないでください。犬が示すストレスのサインを早めに受け止めることが大切です。PDSAの犬のコミュニケーション解説

泡がついた段階なら、呼吸や意識に異常がなく、安全に触れられる範囲で洗浄剤をすすぎ、タオルで水分を取って終了します。暴れてすすぐことも難しい場合は無理に抑え込まず、動物病院へ対応を相談しましょう。これは、洗浄剤を残さないことと、ストレスが強いときは止めることを両立するための対応です。Zoetisのすすぎの注意点、PDSAのお手入れガイド

呼吸が苦しい、倒れる、歯ぐきが白い・青いなどの異変があれば、洗浄や乾燥の完了を待たず、すぐに動物病院へ連絡して受診してください。強い呼吸の異常は緊急対応が必要です。PDSAの呼吸困難時の応急対応

シャンプー後に赤みやかゆみが続く場合も相談しましょう。受診時に伝えやすいよう、使った製品名、洗った日、変化が出た時点をメモしておくと便利です。シニア犬や持病のある犬で全身洗いの負担が心配な場合は、始める前に相談してください。富士見台どうぶつ病院の受診目安

慣らす練習は、落ち着いて取り組める別の日に少しずつ進めましょう。家で過ごす日の予定づくりには、雨の日の犬の過ごし方|室内遊びと運動不足解消のアイデアも参考にしてください。

まとめ

  • 頻度は月1回程度を一つの目安に、汚れ・被毛・皮膚の状態で調整する
  • 濡らす前に体調を確認し、道具と乾かす場所まで用意する
  • 犬用シャンプーでやさしく洗い、顔への直噴を避けて十分にすすぐ
  • タオルと低温の風を使い、毛の根元に湿り気が残っていないか確かめる
  • 強い拒否や体調の異変があれば中止し、必要に応じて動物病院に相談する

よくある質問

Q犬のシャンプーはどのくらいの頻度がよいですか?+
A

健康な犬では月1回程度が一つの目安ですが、被毛・汚れ方・皮膚の状態によって調整します。皮膚病の治療中は、一般的な目安より獣医師の指示を優先してください。

Q人用や赤ちゃん用のシャンプーで洗ってもよいですか?+
A

犬用のシャンプーを選び、人用や赤ちゃん用で代用しないでください。皮膚の状態に合う製品がわからない場合は、動物病院に相談しましょう。

Qシャンプー後は自然乾燥だけでも大丈夫ですか?+
A

表面だけ乾いても根元が湿っていることがあるため、自然乾燥だけで済ませず、タオルで水分を取り、根元の乾き具合を確認してください。ドライヤーを使う場合は低温で熱さを確かめ、強く嫌がるときは無理をせず乾かす方法を相談しましょう。

Qシャンプー中に嫌がったら、最後まで洗うべきですか?+
A

強く逃げようとする、体がこわばるなどの様子があれば作業を止めます。呼吸が苦しい、倒れるなどの異変があれば、洗い上げることより動物病院への連絡・受診を優先してください。

この記事を書いた人

わんわん秘密基地 編集部

群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。

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