犬の防災グッズチェックリスト|避難先と家族の役割も備えよう
犬の防災グッズは、食べ慣れたフード・水・薬・運搬用品を優先してそろえ、犬を受け入れる避難先と家族の役割まで決めて備えましょう。犬の大きさや頭数、家族の在宅状況に合わせ、実際に持ち出せるか試すところまでが避難の準備です。
この記事でわかることは、必要な持ち物と備蓄量、避難に関する用語、わが家の避難計画を作る手順です。
- 防災用品は「食べる・飲む・健康を保つ・運ぶ・排泄する」を優先します。
- 避難先は犬の受け入れ条件を確認し、別の候補と経路も用意します。
- 備蓄・運搬・連絡の担当と、不在時の代わりの人を決めます。
犬の防災グッズは何を持ち出す?優先順チェックリスト

最初に用意するのは、犬の命と健康、移動に関わる用品です。群馬県のガイドラインでも、療法食・薬、フード・水、ケージ、リード、排泄用品などを優先度の高い備えとしています。群馬県の飼い主向けガイドライン
次の表を見ながら、家にある物と買い足す物を分けてみましょう。「確認欄」には、そろったら済、足りなければ必要な物を書き込みます。
| 優先する物 | 準備と点検のポイント | 確認欄 |
|---|---|---|
| 療法食・処方薬 | 必要量や保管方法を動物病院に相談する | 未確認 |
| フード・飲み水 | 食べ慣れた物を備え、期限を確認する | 未確認 |
| 食器 | 普段使う物や、実際に使えた携帯用食器を用意する | 未確認 |
| キャリー・ケージ | 犬が入れるか、扉や持ち手に破損がないか確かめる | 未確認 |
| 首輪・胴輪・リード | サイズと傷みを点検し、予備も準備する | 未確認 |
| トイレ用品 | シーツ、排泄物を入れる袋、清掃用品をまとめる | 未確認 |
| 連絡先・健康情報 | 飼い主、協力者、動物病院の連絡先と犬の情報を持つ | 未確認 |
| タオル・なじみの用品 | 使い慣れたタオルやおもちゃを加える | 未確認 |
防災バッグを完成させたら、犬と一緒に運べる重さか確かめましょう。 持ち出す順番と保管場所を決め、普段使いの薬など後から入れる物は、バッグにメモを添えておく方法もあります。
犬の名前、写真、持病、薬、予防接種歴などは、ひとまとめにします。群馬県が公開するペット防災手帳は、犬ごとに作り、紙とスマートフォンの画像で持てる様式です。協力者にも必要な情報を渡しておきましょう。
フードと水は何日分?わが家に必要な備蓄量を決める

フードと水は、少なくとも5日分、できれば7日分以上を目安に備えます。環境省の「人とペットの災害対策ガイドライン」や静岡県の公式案内もこの日数を示していますが、支援が届く日を保証する数字ではありません。静岡県「ペットの地震対策」
量は普段の暮らしから考えます。フードなら、現在与えている1日分の量に備える日数を掛けると、必要な備蓄量を計算できます。これは買い置き量の計算方法で、犬の食事量を新しく決める基準ではありません。
| 備蓄する物 | 量を決める考え方 | 記入欄 |
|---|---|---|
| フード・療法食 | 犬ごとの普段の1日量×備える日数を合計する | 1日量: /日数: /合計: |
| 飲み水 | 普段飲む量を確認し、備える日数に合わせて用意する | 1日量: /日数: /合計: |
| ペットシーツ・袋 | 普段の使用枚数を基に必要分を見積もる | 1日枚数: /日数: /合計: |
| 処方薬 | 必要な予備量と管理方法を獣医師と相談する | 薬名: /保管場所: |
水は人の分とは別に犬の分も数え、器の洗浄などに使う分も考えます。多頭飼いでは食事や薬を犬ごとに整理し、誰が担当しても取り違えにくいようにしましょう。
備蓄は、普段から使い、減った分を買い足す方法にすると見直しやすくなります。群馬県もこの循環する備蓄方法を紹介しています。群馬県の飼い主向けガイドライン
自宅の備蓄と持ち出す分を整理するときも、避難先ですぐ支給されるとは考えず、自分で用意する前提で計画します。持ち切れない場合は、家族の分担や事前に合意した預け先への備えも検討しましょう。
避難先はどこにする?同行避難・同伴避難の違いを知る

避難先は、地域の災害リスクと犬の受け入れ条件を確認して決めます。第一候補が使えない場合の行き先と経路も用意することが大切です。
「犬と避難できる」という案内を読むときは、次の用語を分けて考えましょう。
| 用語 | 意味と確認したいこと |
|---|---|
| 同行避難 | 犬と一緒に安全な場所へ移動する避難行動です。避難後の同室生活を意味しません |
| 同伴避難 | 避難所などで飼い主がペットを飼養管理することです。犬が過ごす場所は別途確認します |
| 指定緊急避難場所 | 災害の危険から命を守るための場所です。災害の種類ごとに指定されます |
| 指定避難所 | 被災した人などが一定期間滞在するための施設です。犬の受け入れ条件も確認します |
同行避難・同伴避難の整理は環境省の解説資料、避難場所・避難所の区別は内閣府の案内で確認できます。
同行避難・同伴避難という言葉だけでは、犬と同じ部屋で過ごせるかは判断できません。 市町村の防災担当や動物担当の窓口に、候補となる避難所について次の点を確認しましょう。
- 犬の受け入れがあるか、大きさや頭数などの条件はあるか
- 犬の飼育場所は屋内か屋外か、飼い主の滞在場所と分かれるか
- ケージや健康情報など、持参する物や受け入れ時の手続きは何か
- 給餌、清掃、排泄場所などのルールと、開設情報の確認方法は何か
これは、問い合わせのためのチェック項目です。すべての避難所に同じ条件があるという意味ではありません。
親戚や知人の家も、その場所と経路が安全で、犬の受け入れを相談できていれば候補になります。自宅にとどまるのは建物と周囲の安全を確保できる場合に限ります。洪水時には、家屋倒壊等氾濫想定区域の外であること、浸水しない居室があること、停電・断水などに対応できることも確認が必要です。土砂災害や津波では、原則として危険な場所から離れる避難が必要です。内閣府の避難情報ガイドライン
犬を一時的に預ける案も考えるなら、ペットホテルとは?選び方と準備ガイドも参考にしてください。災害時の営業や受け入れは別途確認し、必ず預かってもらえる前提にはしないでおきます。
犬をどう運ぶ?大きさ・頭数・年齢に合わせて練習する

運搬方法は、犬の大きさと歩ける状態、世話をする人の人数に合わせて決めます。用品の準備に加え、犬と人の両方が使う練習をしましょう。
群馬県は、ケージに入ることや基本的な合図、決めた場所での排泄に慣らすことを備えとして挙げています。クレートは、入れたらほめる練習から始めてみましょう。群馬県の飼い主向けガイドライン
家庭に合わせた試し方の例は次のとおりです。
- 小型犬:犬を入れたキャリーと持ち出し袋を、担当者が同時に運べるか試す
- 大型犬:歩いて移動する担当を決め、歩けない場合の運搬器具や協力者も検討する
- 多頭飼い:犬ごとに担当と用品を割り当て、一人が不在の場合も試す
- シニア犬・持病のある犬:無理なく移動できる方法を動物病院に相談する
散歩に出られる状態なら、平時に候補の避難先までの経路を確認します。所要時間のほか、段差や狭い道、迂回できる道も記録しましょう。見学や訓練で施設内に入る場合は、先に許可を確認します。
人や環境に慣れる練習を考える際は、子犬の社会化とは?時期とやり方をやさしく解説も参考になります。怖がるときは無理に近づけず、落ち着ける距離から進めましょう。
誰が何をする?家族で共有する犬の避難計画表

家族の役割は、犬を連れる人、物資を運ぶ人、情報と連絡を担当する人に分けて考えます。主な担当者が不在のときの代わりも決めておくと、具体的な準備につながります。家族の連絡方法や留守中の協力体制は、群馬県のガイドラインでも確認事項に挙げられています。群馬県の飼い主向けガイドライン
次の表は、家庭で書き込むための計画例です。家族が少ない場合は担当を兼ね、一人でできない部分を洗い出しましょう。
| 決める項目 | わが家の計画 | 担当・代わりの人 |
|---|---|---|
| 備蓄 | フード・水の日数: /保管場所: | 担当: /代わり: |
| 持ち出し | バッグの場所: /当日加える物: | 担当: /代わり: |
| 避難先 | 第一候補: /別の候補: /受け入れ確認日: | 確認担当: |
| 避難開始 | 確認する情報: /出発の目安: | 判断する人: |
| 運搬 | 犬ごとの担当: /手段: /経路・迂回路: | 担当: /代わり: |
| 連絡 | 集合場所: /連絡手段: /伝言用の電話番号: | 担当: /代わり: |
| 不在時 | 協力者: /合意した対応: /引き渡し方法: | 連絡する人: |
ひとり暮らしでは、自分が外出中の場面も考えます。信頼できる人に、安全な範囲で何を頼めるかを事前に相談し、犬の扱い方や用品の場所を共有してください。危険な場所への立ち入りを頼む計画にはしません。
連絡は、普段のメッセージ手段に加え、災害用伝言ダイヤル171なども使い方を確認します。家族で伝言に使う電話番号を決め、犬の安否、居場所、次の行き先も伝える項目にしておくとよいでしょう。NTT東日本の171利用案内
計画表は家族で同じものを持ち、紙でも保管します。未確認の欄には「調べる人」を書けば、次に取り組むことが明確になります。
台風前と普段の見直しで、犬の防災を続けよう

台風など事前に情報を得られる災害では、犬の移動にかかる時間を含め、早めに行動する計画を立てます。突然の地震にも備え、普段から家具の固定や用品の点検を進めておきましょう。災害が起きたら、まず飼い主自身の安全を確保することが大切です。環境省「ペットの災害対策」
大雨などで危険な場所にいる場合は、警戒レベル4の避難指示までに避難することが基本です。犬を連れての移動に時間がかかる家庭は、避難指示を待たずに動くことも考え、地域の情報と避難先の開設状況を確認してください。内閣府の避難情報ガイドライン
見直す際は、買い足すことと、実際に使えるかの確認をセットにします。 フードの補充時や家族の予定が変わったときなどに、次の順で点検してみましょう。
- 1フード・水・薬の期限や残量を確認する
- 2首輪、リード、キャリーの傷みと迷子札の連絡先を確認する
- 3健康情報、避難先、家族と協力者の連絡先を更新する
- 4犬と荷物を運び、負担が大きければ分担や方法を見直す
避難後は、指定された飼育場所と排泄のルールを守り、食器や周囲を清潔に保ちます。犬が苦手な人やアレルギーのある人への配慮も必要です。環境省「ペットの災害対策」
今日は持ち物、次は避難先というように、一つずつ埋めても構いません。最後は「この人が、この犬と、この荷物を運べる」と具体的に確認できる状態を目指しましょう。
まとめ
- 犬の防災グッズは、フード・水・必要な薬・運搬用品・トイレ用品からそろえます。
- フードと水は少なくとも5日分、できれば7日分以上を目安に、犬ごとの必要量で備えます。
- 避難先は犬の受け入れ場所と条件を確認し、別の候補も用意します。
- 備蓄・運搬・連絡の担当と不在時の対応を決め、家族で試して更新しましょう。
よくある質問
Q犬の防災グッズは何からそろえればよいですか?+
食べ慣れたフードと水、必要な療法食・薬、キャリーやケージ、首輪・リード、トイレ用品を優先します。連絡先や健康情報もまとめ、犬と荷物を一緒に運べるか確かめましょう。
Q犬のフードと水は何日分備蓄すればよいですか?+
少なくとも5日分、できれば7日分以上を目安に備えます。普段の使用量から愛犬に必要な量を考え、多頭飼いでは犬ごとの必要量を合計してください。
Q同行避難できれば犬と同じ部屋で過ごせますか?+
同行避難は、犬と一緒に安全な場所へ避難する行動で、同室での生活を保証する言葉ではありません。犬が過ごす場所やケージの条件は、候補となる避難所について市町村に確認してください。
Qひとり暮らしで犬を飼っている場合はどう備えますか?+
自分だけで犬と荷物を運ぶ練習をし、持ち出せる量を確かめます。不在時に備え、親戚や近所の信頼できる人と、安全な範囲で頼めることや連絡方法を話し合っておきましょう。
参考にした情報
この記事を書いた人
わんわん秘密基地 編集部
群馬県で犬のエンタメ複合施設をつくっているチームが、犬との暮らしに役立つ情報をお届けします。